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ウェブサイト管理者の憂鬱

某掲示板に面白いスレッドがたっていました。「サイト運営に疲れた管理人の憩いの場」というスレッドなんですが、ウェブサイト管理者達が日頃言えない愚痴を吐き出していました。頷ける部分も多くあり、皆さん大変なんだな…と、共感を覚えました。

カウンター、掲示板やチャット、そしてアクセス解析。……頭痛の種は色々あります。情報系サイトの管理人さんの中には、これらを全て外して再開設した結果、以前より良い気持ちで更新ができるようになったと言っている人もいます(ビジターとのやり取りはメールのみ)。

ただ、この方法は上にあげた4っつのどれかがメインのサイトでは当然使えません。カウンターやアクセス解析がメインコンテンツ(笑)のサイトというのはないと思いますが、掲示板やチャットがメインのサイトというのは結構ありますね。俗にコミュニティ系サイトと呼ばれていますが、このようなサイトでは掲示板やチャットを外すことはサイトを閉鎖すると同義な訳です。これでは幾ら管理人が嫌になったとしても、掲示板を外す訳には行きません。

コミュニティサイトの場合、閉鎖しようとすれば誰かしらが「閉鎖しないでくれ」と言うことも多いですし。

そんな中で、サイトの管理者だけが神経をすり減らす日々が続く訳です。

人の掲示板にやってきて毎日、「私HP作るんですけど 皆さんの意見募集してます」とか「タイトル何にしようかな」と書き込んでるボケがおる。誰もレスしないで放置の中、きちんと答えてあげている管理人がいとあわれ。

「嫌ならレス付けなきゃ良いじゃん」と思うなかれ。自分のサイトの場合「付けなければ」という義務感が少しはできるものですし、書き込んだ人でも「誰かレスしてくれるだろうし、なければ管理している人が」という感情が既に当たり前のようになっています。レス式掲示板の場合の場合、これは顕著にあらわれます。

また、コミュニティサイトの場合、参加者とのやり取りがそのサイトを良くも悪くもします。管理人として、自分のサイトを良い方向に持っていきたいのなら、誰しにも親切で、また誰とも仲良くならねばならないのです。

しかしサイトが外へと開かれている以上、管理人自身が個人的に苦手な人や、レスがしにくい書き込みをする人も入って来る訳です。そして、そんな書き込み等にも管理人は対応しなければなりません。数がかさめば非常につらい「作業」です。

管理人と参加者には当然立場上のギャップがあります。

参加者にとって、そこは「他人のサイト」です。

しかし管理人にとっては「自分のサイト」です。

2つとも当たり前の事なんですが、これには大きな開きがあります。

例えばそのコミュニティサイトの雰囲気が悪くなったとしても、参加者なら参加しなければ良いことなんです。冷たい話ですが、見捨てることは可能な訳です。

しかし管理人にとってはそこを見捨てることはできません。閉鎖して再出発という手もありますが、コミュニティが何らかの対象に向けられていた場合(つまりファンの集まりとか)、再出発しても同じことを繰り返す可能性が高いですし、またサイトへの想いも、管理人のそれと参加者のそれとは比べ物にならないでしょう。しかし、管理人が苦痛を持って進めるサイト運営……それがコミュニティサイト(に限らず個人サイト全て)のあるべき姿だとは私は思えません。

サイト運営はボランティアでやっている訳ではありません。あなたがサイトを運営していく際にはそれがわかると思います。そしてそれがわかれば、あなたが今まで「ただの参加者」として参加していたサイトに「1サイトの管理人である参加者」として参加することができるでしょう。その時は、前と違ったものが見えるかもしれません。1サイト管理人として、参加者という立場になっても、できることは行いたいものですね。

自戒も込めて。