さて。
約半年ぶりだろうか。日記の書き方を忘れている自分を発見して、少々呆れている。私はここへ何を書いていたっけ ? 赤裸々かつ滔々と自分の心情を書き込めばよいのかな ? もちろん、そんな馬鹿な話を書いてはいなかったことは知っている。しかしそういえば、この日記がはじまった頃、今はない別の場所でそんなモノを書いていたような気もする。
その刻は決して戻ってはこないのだろうか ? 多分戻ってはこないのだろう。達観や諦観をするほど長く生きてきたわけじゃないし、格別頭がいいわけじゃない。だけど、その刻がまた戻らないということはなんとなくわかる。
5年間。
長くはない時間だけれど、私が色々なものを失うのには十分な時間だった。
今私が抱いている想いを、人は 郷愁 と呼ぶのだろうか ? あるいはただたんに 感傷 と呼ぶのだろうか。私にはよくわからない。
現実的な話をしよう。
7/16、前の職場での私の業務に終止符を書かせてもらった。残業月 100 時間、通勤往復 4 時間、週休 1 日、それが私の限界だったということだ。 正直いってたいしたことはない、ちょっとそこらへんで聞いてみれば出てきそうな数字だ。しかし、それが私の限界だった。 数字に出ていない部分をグダグダと述べることもできるが、今更その必要もないと思う。もう全ては終わったことだし、誰かの責任を追求してもそこには虚しさしか残らない。
責任を追求する代わりに、感謝をしましょう。ありがとう、ありがとう、今までありがとう。 色々な事情があって今の状態があるわけだけど、それは仕方のないことだけど、それでも私は あなた方 が大好きだ。私はあなた方が大好きです。
もう少し現実的な話を続ける。
私が辞めることを漏らしたら即引っ張って下った方がいた。給料なんかはどうしようもなく安いが、食住付きだし仕事自体はとても簡単なことだ。休みも多いし残業もない。
私事でやりたいこともこの半年で沢山たまったし、悪くない条件だったので引き受けるということで話をつけた。今は神奈川に住んでいるのだが、遠くへいかなければならないということがちょっと面倒。だけど、ここらへんで田舎暮らしもまぁ悪くはない。
ということで、引越し準備を進めている。
部屋の片付け自体は全然済んでいないが、私が担当している 4つのドメインの引越しはほぼ終わっている。wids.net の WWW サーバのみまだ残ってはいるが、今日中に完了する予定だ。
ただ、先ほど書いた通りそれ以外の引越しについてはまだ全然手は付けていないし、引越し後に必要なものやら餞別にもらったものやらで現在モノがあふれかえっている状態。部屋の片付けとか、色々な手続きとか、今から頭がいたい。
知合いが言っていたように「何事も勉強」ではあるし、綺麗さっぱりとモノゴトを清算するいい機会ではあるのだけれどね。
この半年間、お金だけはたまる一方なので結構無茶な使い方をしていたのだが、そのおかげでヘッドフォンオーディオに少しハマってしまった。現在は AKG K501, Denon DCD-755II で、いわゆるプアマンズオーディオではあるのだが、これでも以前から比べれば雲泥の差。たかだか 3k の CD がこれほどまでに心を打ち、深い広がりを持ち、繊細なものであるとは思わなかった。
ちなみに上記以外には、ポータブルとして Shure e3c, Panasonic CT-SL820 を現在使用中。これもまた上記に劣らず素晴らしい。音自体は決して据え置き型には敵わないものの、据え置きをなかなか聞けなかった私にとって、通勤中の強い味方であり日々の癒しでもあった。
最近、iPod のブームにのってポータブルオーディオが流行っているが、これらは本当に日常を変えられる力を持っているものだと思う。音楽に彩られた日常はエキセントリックであり、ファンタスティックであり、ドラマティックだ。No Music, No Life.
上記以外にも、安いものは Sennheiser MX500 から高いものは audio-technica ATH-W1000 まで、流行り物として Sony CD900ST から流行りからちょっと外れた Rio Carbon まで、そして多くの CD を買った。
もちろん、私の耳は 2つしかないので、今あげたモノやそれ以外のモノの中には、現在使っていないモノも含まれている。
人によってはただの浪費と思われるかもしれない。しかし、よい音楽がそばにある生活というのはちょっと他では味わえない種類の幸福だ。よい音楽は人を豊かにする。それを再発見させてくれた道具達と、それを作った各メーカの方々に感謝したい。
再度現実的な話に戻る。
ここ半年まったく手を付けていなかった個人的なプロジェクトについては、再開の予定がある。引越しが終われば後は自由の身なので、9月ごろまでには再始動をかけられると思っている。
「ここの日記、dbsdlog.jp、C.i.」これら 3つはすぐに再始動予定、他もぼちぼち、といったところか。 ただ dragonflybsd.org 和訳に関しては、色々思うところもあるので復活は結構微妙な感じだ。
dbsdlog.jp を再開することでもわかるように、DragonFly 自体に関わることをやめるつもりはさらさらないので、そこんとこは誤解なきよう。いや、1.2R 経由で現在の Current にあげるのが非常に楽しみである。
とまぁ、長々と書いてみたが、別にこの半年で私自身にドラスティックな変化があったわけではない。
何の肩書も持たない「私」として文章を書くのが久しぶりなせいか、今こうして書いている文章もどことなくぎこちなさが残っているのは確かだ。それは書いている私自身がよくわかっている。ただそれは 1ヵ月くらい書き続ければ多分また元に戻るだろうと思っている。
半年間、そして前の職場に勤めていた 5年間、色々なことがあった。ひとつの区切りであることは間違いない。
だけれども、ここを最初に立ち上げた当初から持っていた「伝えたい」という気持ちに変わりはない。まだまだ伝えたいことをたくさんある。だから私は書き続けることをやめようとは思わない。
お世話になった F さん主催の送別会。
そういえば他の F とは一緒に呑んだことがあったが、最近関わっていた F とは呑んでなかったりしたね。F も今相当きついとは思うんだけど*1、頑張って下さい。私もこの 5年で F の機械にずいぶんと接してきたので、次は F の機械を買うのもいいかもしれないね。
さてさて、一昨日昨日今日で送別会ももう折り返しくらい。後 3回は決定しているけど、それで本当の終わりかな。 これだけ評価して頂けて、惜しんで下さるというのは本当に嬉しいものだと思う。ありがとう。
1, 一番の年長者が 昔はよかったよね
としみじみ語っていたのが印象的。バブルがあったし、それが終わっても IT バブルがあったしね。